今日、お昼すぎに、スマホに「0120」の番号から電話がかかってきました。たまたま今日は、解約したJ:COMのセットボックスを回収に来てもらうことになっていたので、その関係の電話かと思って出てみると、「内閣支持・衆院選に関する調査にご協力ください」と言う機械音声が聞こえてきました。

「ご協力いただける場合は、ショートメッセージをお送りしますので、メッセージの中のリンク先にアクセスして、質問にご回答ください。ご協力いただける場合は1番を、ご協力いただけない場合は2番を・・」云々というので、①をプッシュして、ショートメッセージを受信しました。


ショートメッセージに記載されているリンク先にアクセスすると、こんな感じでした。


質問は全部で9項目。内閣を支持するか、普段の支持政党はどこか、郵便番号は何番か(選挙区を特定するためですね)、その選挙区で立候補予定の候補者のうち、現時点で誰に投票しようと思うか、比例代表はどの政党に投票しようと思うか、などでした。目下の課題であるコロナ対策についての質問はありませんでした。


回答して送信し終わってみて、なるほど今の世論調査はこんな感じなんだな、と感心すると同時に、昔、学生時代に世論調査のアルバイトで電話をかけまくったことを思い出しました。

当時すでに携帯電話が普及し始めていましたが、調査の電話をかける先はもっぱら固定電話でした。ということは相手が在宅していないと回答は得られません。バイトですから電話をかけているのは土曜日、日曜日、高齢者は在宅率が高く、回答もしてもらいやすいのですが、若者はそもそも在宅していないし、たまに在宅している若者がいても面倒がって回答してもらえない場合がほとんどでした。実際の選挙民の年代構成に応じて、年代ごとに収集するサンプル数が決められていますから、高齢者から終了していき、最後は20代が残されます。20代最後の1人の回答をゲットした人が電話を切った瞬間、会場全体から拍手がわきおこり、何とも言えない達成感に満たされたことが懐かしく思い出されます。

それに比べると、現在の方法のほうが非常に効率的で、人件費が圧倒的に少なくてすみます。なにより回答率も高くなるはずです。回答者は在宅している必要はありません。最初の電話に出てくれさえすれば、回答自体は後で手が空いた時にできるので、協力しやすいはずです。(もちろん、詐欺サイトに誘導されるんじゃないかと疑って協力をためらう人もいるでしょう。実際のところ、世論調査を装った詐欺メールというのは十分注意が必要です)

今でも人間による対話形式の調査が完全になくなったわけではないと思いますが、昔よりずっと減っていることは間違いないでしょう。あまりにもアナログすぎて、雇われたバイトの学生たちが疑問を抱きそうな気がします。

今のやり方のほうが昔より効率的なのは間違いありませんが、調査の精度というか正確性はどちらがまさっているのでしょうか。対話形式のほうが相手がいるので真剣に答えるから正確な回答が得られるという見方もあるでしょうし、逆に相手がいるから本音を隠すため正確な回答が得られないという見方もあります。スマホに入力するだけだと気楽に回答できる反面、適当に入力する人も多いのではないかという懸念も否定はできないでしょう。

それはともかくとして、僕の今日の回答も、近いうちにどこかのマスコミの世論調査結果の世論の一部として(ほんの一部ですが)発表されるんだろうなと思うと、なんとなくうれしいような恥ずかしいような気分です。